先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日~

東京の私学の先生がコロナ禍に置かれた教育現場でなんとなく奮闘する物語です。

先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日-29~

みなさん、こんにちは。

ふと思って『カムイ伝』を全巻読み直して、社会の不条理を感じとっている今日この頃です。カムイ伝からみる江戸時代と比較すると、いまの日本社会はたとえwithコロナであっても恵まれているのかもしれません…。

さて、今日は「部活」について少し語ってみたいと思います。まず、大前提ではこれからお話しすることは私見であり、何かを肯定したり否定したりするものではないということを述べておきたいと思います。そのうえで、まず私は「部活」というものが教育現場には必要なものだと考えています。正確には、「部活」という同世代で行う集団での活動は、中高生にとっては、非常に有益な時間だと感じています。だからこそ、中高生が部活にのめりこむ気持ちがよくわかりますし、指導者が熱心に指導する気持ちもよくわかります。ただし、その「部活」のあり方については、改善の余地があるとも感じています。このwithコロナの時代になって、多くの学校が臨時休校となり、部活動も同様に活動停止になっているところが多いでしょう。そのような中、自主練習と称して実は部活動をしていたり、指導者からさまざまな練習メニューが送られてそれを行う学校もあるとテレビやSNSで見受けられます。また、どうにか部活だけは再開してほしい!大会だけは…なんていう声も耳にします。ちなみに、指導者の中でも、部活ができずにストレスがたまるという方や、むしろ部活が中止になったおかげで家族との時間が増えたなど、さまざまな意見を聞きます。

そして、このような情報を耳にするたび、「部活」って果たして何なのか?と考えさせられます。きっと、関わる生徒・教員・保護者・すべての人々が幸せになれる「部活」のあり方ってあるんだろうなぁと思います。でもそうでないからこのような意見がたくさん聞こえてくる…ただ、このwithコロナの時代で「部活」はもちろん「授業」、「学校」のあり方は変化します。そして、変化できずにある意味恐竜として生き残ろうとすると、きっと絶滅していくんだろうなぁと思います。

私はwithコロナの時代になる前、畑喜美夫さんの「ボトムアップ理論」という本を読んでこういう部活のあり方って良いなぁと思いました。全国大会初出場で初優勝したチーム(広島県立広島観音高等学校)ですが、全体練習は週に2回、ただ生徒が自分で考える、自主性を育てるという信念のもと、生徒一人ひとりにコーチングの手法などを活用して生徒の自主性を育てながらチームを強化していった話です。もちろん、競技によって指導法は異なります。ただ、間違いなくこれからの時代、「指示されたことを的確にこなす」よりも「自らで何をするかを考え行動する」ことが求められてきます。また、withコロナの時代となり、在宅勤務が増え、間違いなく大人にもこの自主性が問われています。監督がいなくては練習ができない、指導者の指示通りにしか動けない、練習が中止になってOFFになって喜ぶ…そんな状況では良い部活とは言えません。

だからこそ、これからの時代新しい「部活」のあり方がこれまで以上に求められてくるはずです。そして、この新しい「部活」にできるのは、生徒はもちろん、私たち大人のマインドチェンジが必要不可欠です。そして、生徒のみなさん、本当に自分たちがやりたい「部活」にできていますか?やらされている部活からは脱しましょう。そして、生徒の生徒による生徒のための部活にしましょう。キーワードは「自治」ですかね。