先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日~

東京の私学の先生がコロナ禍に置かれた教育現場でなんとなく奮闘する物語です。

先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日-33~

みなさん、こんにちは。

今日は、のっけからズバリ聞きたいと思います!「みなさん、学校に行く理由って何ですか?」

なぜ、そんなことを聞くのか。実は、一教員である私ですが、いま生徒を学校に通学させる意味についてものすごく悩んでいます。元々、学校の意味や先生の役割、そういったことに疑問を持っているタイプで、授業の意味や部活の意味、またこれから日本の教育がどうあるべきかを考えるのが大好きでした(笑)

ただ、このwithコロナの時代になり、いよいよその意味が問われてきているような気がしています。

おかげさまで日本の感染者も一時期と比較して、だいぶ減少をしてきました。もちろん、PCR検査が少ない、第2波がくるなど、まだまだ予断を許さない状況ではありますが、緊急事態宣言が解除された地域も出てきて、学校再開するところも増えてきました。そして、最も感染者数が多い東京都でも、いよいよ6月から学校再開に向けて動き出す雰囲気となってきました。5月18日現在、まだどうなるかわかりませんが、私たち教育現場の人間も6月学校再開に向けて、本格的に再開プランを詰めていく時期となっています。

ただ、このwithコロナの時代だからこそ、「学校に行く理由」が果たして何なのか?本気で考えなくてはならないと思います。6月から再開したとしても、おそらく「ふつう」に登校することはほぼ不可能でしょう。分散登校、時差登校、また昼食はとれない、部活も再開は厳しいなど、さまざまな制約がついての再開になることが予想されます。そのような中、生徒たちは感染のリスクを高めながら、公立高校であれば平均30分、私立高校では平均1時間をかけて登校してきます。そして、何らかの授業や指導を受けて、また30分、1時間かけて下校します。そして、生徒たちが重症化のリスクが低いにはせよ、家族への感染リスクを高めたり、もちろん教職員も感染リスクを高めながら業務に従事します。

さて、このような中、生徒が通学して学ぶこととは一体何でしょうか?そして、おそらく毎日通学できないのであれば、改めて自宅待機日にできることとは一体何なのでしょうか?

学校再開に向けて、間違いなくこれまで以上にオフラインとオンラインの併用が必要不可欠になってくると信じています。通学しなくてはできないことを通学した時に行い、自宅でもできることは自宅でやる、そして「何のためにそれをやるのか」という目的をしっかりと共有したうえで、どちらにせよ感染のリスクが高まるのであれば、少しでもそのリスクを下げながら、全員が納得するカタチで学校を再開しなくてはならないと思います。そして、何よりも学校を再開して、学校関係者(生徒・保護者・教職員など)からコロナの犠牲者を出したくありません。だからこそ、「学校に行く理由」の納得解をきちんと出して、各自治体・各学校は再開に向けての具体的なプランを策定していく必要があります。

命の危険を冒してまで通学するのであれば、それ相応の意味が必要です。それを自分自身が忘れることなく、一教育者として学校再開に向けてきちんと準備をし、また再開後もきちんと対応をしていきたいと思います。