先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日~

東京の私学の先生がコロナ禍に置かれた教育現場でなんとなく奮闘する物語です。

先生vs.コロナ~終戦Xデーまであと★日-45~

みなさん、おはようございます。

さて、本日からいよいよ勤務校で生徒が久しぶりに登校をしてきます。

彼らが何のために学校に通うのか…ここ数週間考えることが多くありました。

そのような中、あるSNSの記事を見た時に衝撃を受けました。

「アフター・コロナの公立学校の教員は、託児所機能に特化すべき」というタイトルのものでした。“託児所”このワードを見た時、なんというかものすごく考えさせられました。

もちろん小・中・高という違いはあれどこの“託児所”という機能に特化すべきというものには賛否両論あれど刺激的でした。

それでは、現実問題、いまの学校に求められているものは何か?これはあえて私見として述べます。

「託児所×スポーツジム×清掃施設」です。共働きの家族が多く、生徒が家にずっといることは難しい。だからこそ、まずは「託児所」としての機能が求められているのはうなずけます。安心して半日生徒を預かってくれる施設、そのうえで部活動(特に運動部)でさらに延長保育をしてくれて心身ともに鍛えてくれる。最後にwithコロナで消毒が必須で清掃施設として清潔保持が求められる。

「安心してこどもをあずけて部活で心身ともに鍛えながらさらにこどもが預かる時間も延長されて通学を除けば清潔さが保たれている施設」それがいまの学校に求められていることなんでしょうね。残念ながら。なんというか、「学ぶ」ということは二の次になってしまっているところが少なくない気がします。本来であれば、「学問を修め、さらに社会性や協働性を得られる場」が学校だと思います。しかし、実際にはどうもそのあたりが後回しになってしまっているような気がしています。そして、いまの教員に求められる役割も「子どもをしっかりと面倒見てくれる保育士さん×運動や文化系のサポートをしてくれるスポーツインストラクターさんか〇〇教室の先生×教室をきれいに消毒してくれる清掃員さん」というものが実際には求められています。なんというか…改めて学校って先生って何なんでしょうね。

でもこれだけ書いてみてわかったことは、やはり日本の学校の先生に求められている機能(役割)が多すぎるという点です。以前、ある一流企業の営業マンで転身して学校の先生になった人に言われたことがあります。それは、「一般的な企業であれば、たとえば営業マンであれば営業の仕事だけをしていれば良かったんです。ただ、学校の先生になってみると、企業でいえば、営業も企画も総務も渉外も…まさに一人何役をこなさないとやっていけないんですよね。これじゃあ、学校の先生は本来の機能は果たせない」と。いま、この言葉を思い出して、まさにだと感じています。

私自身、決して保育士さん、スポーツインストラクターさん、清掃員さんの仕事を軽視しているわけではないですし、それぞれが大事な仕事だと思います。ただ、学校の先生が本来果たすべき役割は何なのか?それが“託児所”としての学校でそこで働くのであれば、その機能を最大限に発揮すべく役割を果たします。でも、きっと日本の学校に求められている、日本の先生に求められていることは違うはずです。

だからこそ、このような社会情勢だからこそ本来の機能が何なのかを明確にし、それを遂行できるようにしていくことが生徒にとって最も有益なことなのではないでしょうか。

さて、いよいよ学校が再開されます。生徒に会うのが楽しみです。